
もはや恒例の首相交代にねじれ国会、たばこ税大増税、記録的な猛暑、長引く不況に止まらぬ円高など、いろいろあった2010年。そんな中、映画に音楽、アートに演劇と、おもしろいイベントを求め東京を駆け巡ったこの一年。REALTOKYOの寄稿家が「これはよかった!」と、ぞれぞれの独断と偏見で太鼓判を押す「私の10大イベント」を一挙大公開します。
選者:うにたもみいち
選者:小崎哲哉
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清水靖晃&サキソフォネッツ:J.S.バッハ/ゴルトベルク変奏曲 |
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野田地図:ザ・キャラクター |
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ARICA 第19回新作公演:house=woman 家=女 |
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トランスフォーメーション |
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ヴァーサス |
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小谷元彦展:幽体の知覚 |
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堀川中立売 |
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武満徹トリビュート |
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HARAJUKU PERFORMANCE + 2010(の山川冬樹) |
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アブラクサスの祭 |
開催順。京都で観たので入れなかったけれど、Cinema: 伊藤高志『甘い生活』(イメージフォーラム・フェスティバル2010)、Stage: マレビトの会『HIROSHIMA-HAPCHEON:二つの都市をめぐる展覧会』も記憶に残る作品でした。
選者:河内山シモオヌ
画像は千秋楽を迎えた歌舞伎座の外観ですが、私にとって歌舞伎座のいいところも寂しいところも象徴しているのは、同じ日に撮った3枚の写真に残る、しゃもじを手に満面の笑みを浮かべた3階カレーコーナーの店長、歌舞伎座のバミューダトライアングル(タイムスリップする)こと2階の婦人洋品店、それから舞台正面上方の壁についたままだったスピーカーの跡です。また昨年はVALERIAが宣伝した映画をPicksに寄稿しました。世界中でたくさんの映画が製作されていますが、国内の配給がつかなければ観るのは難しいです。胡麻より小さな字でポスターに書かれている配給・宣伝会社で観る映画を選ぶ、いずれこんなかたちで、いくつかの会社を紹介したいです。
選者:澤隆志
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映画に必要なのは女と銃だけだ |
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ぼくのエリ200歳の少女 |
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ロベール・クートラス展:Mes Nuits |
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孫遜(スン・シュン):主義之外 |
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シルビアのいる街で |
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ポニーテール |
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闇の中の眠り姫 |
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ウィリアム・ケントリッジ――歩きながら歴史を考える |
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チェルフィッチュ:ホットペッパー、クーラー、そしてお別れの挨拶 |
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インセプション |
映画そのものが持つ妖しさや儚さに惹かれた作品が多かった2010年でした。Film ist. シリーズ3作目の1はサイレント映画のファウンド・フッテージによる小ネタ集で、テーマはエロスとアクション。サウンドはクリスチャン・フェネスです。5も、凝視と移動だけで十分に映画が成立するという好例。奇麗なおねえさんはいつまでも追いかけて見ていたい! 逆に「見えない」を見せたのが7の『眠り姫』。『メメント』が編集、『プレステージ』が複製、10の『インセプション』がフレーム。ノーランはいつだって娯楽実験映画を作ってる。2は青春の疼きで隠者の乾き。すばらしい映画だけど邦題は絶対に変えるべき!
選者:福嶋真砂代
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ユキとニナ |
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ヘヴンズ ストーリー |
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風に吹かれて―キャメラマン李屏賓(リー・ピンビン)の肖像 |
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サラの鍵 |
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シングルマン |
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ハーブ&ドロシー |
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人生万歳! |
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クレアモントホテル |
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ペルシャ猫を誰も知らない |
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小学校! |
新しい挑戦、あるいはより精神の自由を求める、そんな映画がとりわけ沁みる年だった。瀬々監督の心身ともに解き放たれた映画作りへの挑戦、初の共同監督で映画の豊かさの根源を感じさせてくれた諏訪監督、『ハーブ&ドロシー』のテーマさながらの佐々木監督の映画への真摯な姿勢も刻印された。東京国際映画祭出品作3本、『風に吹かれて~』はひとりの映画人の生き様、自由で柔軟な創造への姿勢に痺れ、秀逸! 監督の実体験をもとに教育現場を楽しく再現した『小学校!』のユニークさ、『サラの鍵』のテンポのよさ、物語の力に感動。これら劇場公開を祈ります。『人生万歳!』『シングルマン』『クレアモント~』は完成度の高さ、美しさでイン。
開催順。酷暑で記憶が消えた(?)前半にも出来事はあったなぁ。1は1974年の幻の音楽祭の記録だが、自分は当時どこで何をしてた? 3は最終日のみ。ジョン・ゾーンズ・コブラ(今回は大友良英部隊)は面白い。今年はゾーン自身が来日かも? 7はメインのスタッフ・ベンダ・ビリリが(彼等の映画『ベンダ・ビリリ!』と共に)痛快。2のハムクラッシュ、10のヴァルラウンも印象的。さて、没後100年のグスタフ・マーラー、生誕100年のニーノ・ロータ、バーナード・ハーマン等を聴きつつ、『ゴジラと日の丸~片山杜秀の「ヤブを睨む」コラム大全』、毛利眞人『ニッポン・スウィングタイム』、乗越たかお『ダンス・バイブル』等を読みつつ、春を待つか。
選者:前田圭蔵
選外として『ゴダール・ソシアリスム』とクロード・レジ演出『海の讃歌』(京都芸術劇場 春秋座)。なんだかベテランばかりが並んでしまった。ボブ・ディラン(1941年生)、シブクマール・シャルマ(1938年生)、山下達郎(1953年生)、大貫妙子等……。中には若い頃は全然良さがわからなかった人たちもいる。齢を重ねるごとに、刺激のツボが変わっているのかも知れない。そしてまた、今年はなぜか音楽関係が多い。『私が踊るとき』も『ドライアップシート』も、言ってみれば作家が刺激を受けた音楽についての舞踊作品だった。誰ひとりとして紅白歌合戦には出ていないけど……。当たり前か。
選者:松丸亜希子
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冬の小鳥 |
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ケンタとジュンとカヨちゃんの国 |
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川の底からこんにちは |
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劇団、本谷有希子 第15回公演:甘え |
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シルビアのいる街で |
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乱暴と待機 |
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白いリボン |
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海炭市叙景 |
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ふゆの獣 |
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武満徹トリビュート |
観た/聴いた順番に。ここに入りきらなかった傑作も多数。インタビューの機会もたくさんいただき、忙しくも楽しい1年でした。Artが1つも入っていませんが、東京圏外の『あいちトリエンナーレ』と『瀬戸内国際芸術祭』で存分に満喫し、おなかいっぱいです。
選者:ヨコウチ会長
映画『さんかく』『結び目』『MiLK』『アウトレイジ』、演劇はブス会*『女の罪』超歌劇団『湯けむり旅情 悪徳弁護士殺人事件簿 ○○殺人事件』、厳密には2010年の作品ではないですが(オフ2008年、オン2009年~2011年)秋にブロードウェイで観た『next to normal』も大変な衝撃でした。また、K-POP全盛の昨今、私も少女時代、KARAのデビューイベントに行った身として、何といってもKARA「ミスター」やソン・ジヌ「タギヤ」を完コピの上エンターテインメントとして魅せた『毛皮族10周年記念後夜祭』および『小さな恋のエロジー』でのレビューは最高でした。『アベニューQ』の来日公演も嬉しく、充実の1年でした。
選者:渡辺ゆうか
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世界を変えるデザイン展 |
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TOKYO DESIGNERS WEEK 2010 |
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六本木クロッシング2010展:芸術は可能か? |
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束芋:断面の世代 |
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ウィリアム・ケントリッジ――歩きながら歴史を考える |
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勅使川原三郎:オブセッション |
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海炭市叙景 |
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ハーブ&ドロシー |
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小谷元彦展:幽体の知覚 |
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小三治 |
『世界を変えるデザイン展』関連のカンファレンスやワークショップに、ほぼ全部参加。想像以上の収穫があり、思わずコラムも書かせて頂きました。デザインの新領域について、そしてFabLabの活動などを知り、「つくりかた」の未来を考える初めの一歩となりました。いちばん印象深い作品は? と聞かれれば、森美術館で再上映されたダムタイプによる伝説のパフォーマンス『S/N』(1995)。こういう機会を与えてくれたことに感謝です。さて、あらためて10大イベントを眺めてみると、カテゴリーはさまざまですが、意識や領域が入り交じるものが多いのかなと。