COLUMN

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Out of Tokyo

070:WASP IV
小崎哲哉
Date: September 11, 2003
WASP | REALTOKYO 審査員も務めるマルガリータ | REALTOKYO
審査員も務めるマルガリータ

WASPの公開選考イベントまであと2週間。雑誌『雷神』編集長のMくん、ボランティアのIさん、Wくんら強力な助っ人を得て、準備は順調に進んでいる。小阪淳さんの手になるフライヤー、Wくんがデザインしてくれたポスターなどが完成し、要所要所に配布した。ウェブ上の作品応募締切は9月20日まで延ばすことにし、グラフィック作品だけでなく、コピー作品も対象とすると決めた。WASPのページの「企画意図」「企画概要」を読んで、ふるってご応募下さい。

 

9月26日(金)のイベント@Super Deluxe (東京・六本木)の内容も、ますます充実したものになってきた。まず、司会をドラァグクイーンのマルガリータさんにお願いし、快諾していただいたことを報告しておく。このコラムの「WASP III」に書いた「美貌」で「毒舌」の人というのは彼女(彼?)のこと。自画自賛だけど、戦争を笑い飛ばすにはぴったりの人選だと思う。そして、若林忠宏さんによるライブも決定! 若林さんは「民族音楽センター」という組織を主宰するミュージシャンで、アラブ音楽の専門家だ。当日はイラクやアフガニスタンの音楽演奏をお願いしようと思っている。

 

イベントは18:00ちょうどに開始し、最初は軽くDJでなごんでいただく。20:00からメインイベントタイムに突入し、まずはコメディクラブキング+ヒロ杉山さんが制作した爆笑ビデオを上映。そしていよいよ各審査員による選考発表だ。合間にライブをはさみ、最後には審査員有志がデザインしたポスターとTシャツを(そしてもしかしたらお宝的私物も)オークションにかける。その後、時間が許す限り、みんなでグラス片手におしゃべりしたり踊ったり……。

 

WASP | REALTOKYO WASP | REALTOKYO

何せ審査員はあの豪華メンバーだ。せっかくだから書き写しておこう。池澤夏樹(作家)/伊藤桂司(アーティスト/イラストレーター)/エキソニモ(アーティスト)/小崎哲哉(REALTOKYO発行人兼編集長)/インゴ・ギュンター(アーティスト)/桑原茂一(選曲家/プロデューサー/クラブキング代表)/小阪淳(アーティスト/REALTOKYOアートディレクター)/佐藤直樹(デザイナー/ASYL Design代表)/菅付雅信(インビテーション編集長/コンポジット編集長)/駿東宏(デザイナー/SG代表)/津村耕佑(デザイナー/FINAL HOME)/ミシェル・テマン(国境なきジャーナリスト日本代表/リベラシオン特派員)/生意気(デザイナー)/東泉一郎(デザイナー/Higraph代表)/松本弦人(デザイナー/サルブルネイ代表)/マルガリータ(ドラァグクイーン)/宮内勝典(作家)/宮崎光弘(デザイナー/AXISアートディレクター)/本尾久子(キュレーター/マトリクス代表)/ラファエル・ロサノ=ヘンメル(アーティスト)……。全員が顔をそろえるかどうかは何とも言えないけれど、このメンツだけに、何人か欠けたってすごいことが起こりそうな予感。来ないと損しますよー。

 

Mくんはさすがにインディーズ雑誌の編集長らしく、当日限定発売の雑誌制作まで目論んでいる。自らフリーペーパーをつくろうとしているWくんも、もちろん協力する。間に合うかどうか現時点では定かではないけれど、これもレアものだけに、デザイン、編集、そして戦争(?)マニアは必読。お楽しみに。

 

前回も書いたように、戦闘終結宣言以降も、イラクでは人がどんどん殺されている。パレスチナ情勢はますます緊迫し、混迷の度を深めている。だからこそ戦争を笑い飛ばさなければならないと思う。オークション売り上げの一部は「国境なきジャーナリスト」に寄付する予定。大勢でご来場下さい。

寄稿家プロフィール

おざき・てつや/『REALTOKYO』『Realkyoto』発行人兼編集長。1955年東京生まれ。京都造形芸術大学大学院学術研究センター客員研究員。趣味は料理。