ホン・サンス/恋愛についての4つの考察
男と女が出会い、酒を飲みつつ語り合い、一夜を共にして別れる。他愛なくもリアルな会話の応酬で奏でる俳優たちの洒脱なアンサンブルに魅了され、何度もクスクス笑いがもれてしまう。エチュードのようでいて、実はしっかり練られた脚本は、撮影当日に初めてキャストに渡されるそう。軽妙なセリフは、ホン・サンス監督が耳にした他人の会話を取り入れているとか、飲酒シーンでは本物のお酒を飲んでいるとか、そんな逸話も聞こえてくるが、独特な撮影現場の空気が伝わり、映画というマジカルな世界の面白さも教えてくれる4作品はどれも必見。今年のフィルメックスのオープニングを飾る『3人のアンヌ』も待ち遠しい。


スペシャルトーク決定!
菊地成孔さん(音楽家・文筆家)/加瀬亮さん(俳優)×ホン・サンス監督/宮沢章夫さん(劇作家・演出家・作家)/松崎ブラザーズ<松崎まことさん(放送作家)&松崎健夫さん(映画文筆家)>が、以下のスケジュールで登壇します。
<スケジュール>
★菊地成孔さん(音楽家・文筆家)
11/21(水)19:00『次の朝は他人』上映後
~『次の朝は他人』に満ちあふれる、ホン・サンスとヌーヴェル・ヴァーグの映画作家たちの関係性~
★加瀬亮さん(俳優)×ホン・サンス監督
11/25(日)16:15『教授とわたし、そして映画』上映後
~ホン・サンス監督ご登壇!ホン・サンス作品が大好きという俳優、加瀬亮さんとのおはなし~
★宮沢章夫さん(劇作家・演出家・作家)
12/2(日)14:00『ハハハ』上映後
~ホン・サンス作品における恋愛からにじみ出すおかしみ~
★松崎ブラザーズ<松崎まことさん(放送作家)&松崎健夫さん(映画文筆家)>
12/8(土)14:30『教授とわたし、そして映画』上映後
~映画イベントを賑わす映画マニアのお2人がホン・サンス映画のおもしろさを語り尽くす~
詳細は劇場公式サイトでチェック!
http://www.cinemart.co.jp/theater/shinjuku/topics/#010199
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カンヌ、ヴェネチア、ベルリン――世界の3大映画祭を賑わし、ヨーロッパで絶大な人気を誇るホン・サンス。そのスタイルは韓国のゴダール、ロメールの徒弟と評されるほど。「ノーギャラでも出演したい」と集まったスターたち――キム・サンギョン、ムン・ソリ、ユ・ジュンサン、イ・ソンギュン…。彼らと織りなす4つの恋愛スケッチ。“恋する女”“恋する男”に向けられる柔らかなまなざしと、ウィットに富む、粋な会話が観るものを魅了する。これぞホン・サンス・マジック!カンヌ国際映画祭ある視点部門グランプリ『ハハハ』を含む全4作品を一挙上映。4つの恋の色彩をご堪能あれ。
『よく知りもしないくせに』
第62回カンヌ国際映画祭 監督週間出品
映画祭に審査員として赴いた映画監督ギョンナム。そこに現れた旧友サンヨンと映画祭そっちのけで飲み明かし、二日酔いのままホテルで目覚めたギョンナムに届いた「二度と自分の前に現れないでくれ」というメッセージ。数日後、済州島に向かったギョンナムは、先輩の画家とその妻と再会する――その妻はかつての恋人だった。燃え上がる過去の恋の後始末は…。
よみがえる恋の記憶。恋することは罪なのか? ホン・サンス作品には欠かせない存在であるキム・テウが、優柔不断な男を軽やかに演じる悲喜劇。
2009年/韓国/カラー/126分
出演:キム・テウ、コ・ヒョンジョン、オム・ジウォン
『ハハハ』
第63回年カンヌ国際映画祭 ある視点部門グランプリ
映画監督のムンギョンは、先輩の映画評論家と酒の肴に、ひと夏の出会いについて語り始める――南の港町トンヨンで、ムンギョンは観光ガイド、ソンオクに一目惚れ。しかし彼女には海兵隊出身の恋人が…。行きつけの食堂の美人店員も絡んで、ソンオクをめぐる恋のさやあてが始まる。
港町を舞台に、恋に落ちた女性たちとのひと夏のヴァカンスを綴る、ホン・サンス作品ではお馴染みキム・サンギョンと名女優ムン・ソリ演じる肉感的な女性の掛けあいが新鮮な、ホン・サンス、近年の代表作。
2010年/韓国/カラー/116分
出演:キム・サンギョン、ユ・ジュンサン、ムン・ソリ
『教授とわたし、そして映画』
第67回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門クロージング
映画監督ジングは生活のため、ソン教授の口利きで映画学科で教えているが、大学の人間関係が頭痛のタネ。ジングが学生だった頃、同じ学科のオッキに恋をした。でも、オッキにはソン教授との秘密の関係が。オッキはふたりの男との、年の瀬から正月にかけてのデートを映画にして、自らの恋愛を検証し始める…。
オッキという名の女をめぐる恋愛変奏曲。恋愛と映画にまつわるエピソードが繰り返され、煙に巻く。イ・ソンギュンが三角関係に翻弄される男を演じ、笑いと共感を誘う。
2010年/韓国/カラー/80分
出演:イ・ソンギュン、チョン・ユミ、ムン・ソング
『次の朝は他人』
第64回カンヌ国際映画祭 ある視点部門出品
先輩に会うためにソウルを訪れた映画監督ソンジュン。先輩に誘われるまま、「小説」という不思議なバーに流れた。その店のオーナーを見たソンジュンは、昔の恋人そっくりの彼女にたちまち魅了される。翌日、再びバーを訪れたソンジュンは買い物に行く彼女と外に出て、キスをした。寒い冬の夜、路上に雪が舞っていた。
惹かれ合いながら、一緒にいることが出来ないふたり。美しいモノクロの映像で描く偶然の出会いと別れ。粉雪舞うキスシーンが秀逸なホン・サンスの新境地。
2011年/韓国/モノクロ/79分
出演:ユ・ジュンサン、キム・サンジュン
11/10(土)より、シネマート新宿ほか全国順次ロードショー
シネマート新宿日程終了
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エリア | 新宿 |
住所 | 東京都新宿区新宿3丁目13-3 新宿文化ビル6F・7F(旧新宿文化シネマ2・3) |
アクセス | 東京メトロ丸の内線「新宿三丁目」駅B2出口より徒歩1分 |
電話番号 | 03-5369-2831 |
会場ホームページ | http://www.cinemart.co.jp/theater/shinjuku/ |
日程 | 2012年11月10日~2012年12月21日 |
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