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死刑弁護人

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数々の有名死刑事件の弁護人を請け負ってきた安田好弘弁護士の密着ドキュメンタリー。国選弁護人として、極悪な事件の被告の弁護を引き受けるのはなぜなのか。“悪魔の弁護人”と呼ばれ世の中の大バッシングを受けていた安田に、光市母子殺害事件の取材で出会った東海テレビの齊藤潤一監督、その統率力、弁護士としての力量、なにより弁護活動の中身に感銘を受けたという。映像には、報道で知る“怖い”安田とは違い、事務所に寝泊まりしながら弱者救済に駆け回り、なぜそうするのかを語る穏やかで優しい表情が映し出される。「判決が仕事の終わりではなく、骨を拾うところまでつき合わないと」と語る安田の気持ちは限りなく温かい。

By 福嶋真砂代 June 25, 2012

イベント概要
(C)東海テレビ

「オウム真理教事件」麻原彰晃。
「和歌山毒カレー事件」林眞須美。
「名古屋女子大生誘拐事件」木村修治。
「光市母子殺害事件」元少年。
 これらはすべて死刑事件である。
 そして、
 それらすべての裁判を担当している弁護士がいる――
 安田好弘、64歳。

死刑事件を請け負う弁護士は少ない。〝極悪人の代理人〞〝人殺しを弁護する人でなし〞世間から様々なバッシングを受けるだけでなく、人命が奪われた事件を通し、加害者と被害者双方の悔恨や悲嘆に苦悶することになるからだ。

本作はマスコミや検察の情報を鵜呑みにし、自分たちは絶対的な正義なのだと思い込み、被疑者へのバッシングを繰り返す私たちへも疑問を投げかける。なぜ、いつも自分たちが正しいと思い込めるのか?

安田は、顧問弁護士を務める会社の事件に関連して、強制執行妨害の罪で自らも逮捕される。しかし、それでもなお彼は、自らの職責として弁護士を全うし続けたいという。

「事実を出して初めて本当の反省と贖罪が生まれる。どうしたら同じことを繰り返さずに済むのか、それには、まず真実を究明しなければならない」。
安田は、“悪魔の弁護人”と呼ばれようとも、依頼人を背負い続ける。
貧困と富裕、安定と不安定、山手と下町。凄惨な犯罪は境界で起きることが多い。安田は、こう考えている。生まれ育った環境が生む歪みを無視し、加害者を断罪することに終始することが、事件の「解決」と言えるのか。「誰が何を裁くのか?」裁判は、犯罪を抑止するために、材料を洗い出す場でもあるはずだ。安田の生き様から映し出されるのは、この国の司法のありようだ。『平成ジレンマ』『青空どろぼう』の東海テレビが放つ劇場公開ドキュメンタリー最新作。

監督: 齊藤潤一
プロデューサー: 阿武野勝彦
撮影: 岩井彰彦
音楽: 村井秀清
編集: 山本哲二

出演: 安田好弘

配給: 東海テレビ放送
上映時間: 97分

[ 映画 ドキュメンタリー その他23区内 ]
ポレポレ東中野
日程終了
エリア その他23区内
住所 東京都中野区東中野4-4-1 ポレポレ坐ビル地下 [ 地図を表示
アクセス JR「東中野駅」西口北側出口より徒歩1分・駅ホーム北側正面
都営地下鉄大江戸線「東中野駅」A1出口より徒歩1分
電話番号 03-3371-0088
会場ホームページ http://www.mmjp.or.jp/pole2/
日程 2012年6月30日~2012年8月31日

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