ゴモラ
ナポリの犯罪組織「カモッラ」。ドンパチが日常という環境下で育った少年トトは儀式を経て組織に入り、敵対するグループに加わった親友との別れが訪れる。組織が取り仕切る高級オートクチュールの仕立て屋パスクワーレ、産廃処理会社に入社した青年ロベルトはそれぞれの悩みを抱え、決断をするが……。シチリア・マフィアのナポリ版、カモッラに関わる人々を描いた群像劇。物語の大半は実話ベースで、原作者ロベルト・サヴィアーノは組織から殺人予告を受けたそう。粋がって暴れる少年たちをカメラは冷徹に映し出すが、選択の余地なくそこに入っていくしかない彼らの姿に人生の悲哀が漂う。


カモッラとは(CAMORRA)とはイタリアのナポリを主な拠点とする都市型の暴力・犯罪企業集団である。18世紀に端を発し、イタリアで最古かつ最大の犯罪組織ともいわれ、カモッラの組員のことを人はカモリスタと呼ぶ。この映画で描かれているカモッラの実態は残酷で表向きは虚構であるが、かなりの部分は現実にあった事実を基にしている。
敵対する組織の抗争が絶えない地域で育ったトト。“大人になる”のが待ちきれない彼はある日、度胸試しの恐ろしい儀式を経験し組織の一員となった。だが残念なことに友人のシモーネは対立しているグループに入り2人の友情は終わりを告げてしまう。抗争が激化していくなかで、ありとあらゆる悪事に手を染めるトト。そんな中、組織から彼にある指令が下る。それは彼のその後の人生を大きく変えてしまうものだった。
ドン・チーロは組織の帳簿係。組織のメンバーの家族や遺族に給料を届けるのが主な仕事だ。彼は思慮深く聡明で何事にも深入りはしなかった。ある日、シモーネの母マリアから息子が敵対する組織に入ったと告白され、いやがうえにも抗争に巻き込まれてしまう。悩むドン・チーロは思案のあげく反逆者側に寝返ることを決断。自分の命と引き換えにかつての仲間を売ったドン・チーロ。防弾チョッキに身を包んだ彼を待ち受けるものは・・・。
産業廃棄物処理会社で管理の仕事を任せられる。高収入で定職。若き技術者は希望にあふれ仕事に取り組むが、業務の実態は自分の想像を越えた悲惨さだった。有害物質の不法投棄や過酷な労働環境。理想と現実の狭間で悩み夢破れたロベルトはやがてある決断をする。
パスクワーレは有能な仕立て屋だ。組織が仕切る高級オートクチュールの下請け工場で不正な仕事についている。彼は腕に自信がありながら正当な評価を得られない毎日にいら立ちを募らせていた。そんな時、中国人の縫製業者が彼に目をつける。パスクワーレの技術を見込んで自分の下にいる中国人のお針子たちを指導してくれと言うのだ。話に乗った彼は会社に内緒で中国人たちに手を貸すことに。しかしこの時、パスクワーレは知らなかった。組織を裏切った自分にどんな報いがあるのかを。
マルコとチーロ(ピゼッリ)はブライアン・デ・パルマの映画「スカーフェイス」に憧れ、主人公を気取ってケチな犯罪を繰り返している2人組。彼らの無鉄砲な行動は、組織の目に秩序を乱す者として映りやっかいな存在となっていた。ある日2人は偶然見つけた組織の倉庫から大量の武器を強奪。武器を手にして有頂天になってしまう。しかしそんな2人を組織は容赦しない。この後2人を待ち受ける運命がどんなに凄惨なものなのか彼らは知る由もなかった。
配給:紀伊國屋書店、マーメイドフィルム
10月29日(土)より、渋谷シアター・イメージフォーラム他、全国順次公開
(公式サイトより)
シアター・イメージフォーラム日程終了
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エリア | 渋谷 |
住所 | 東京都渋谷区渋谷2-10-2 |
アクセス | 「渋谷駅」東口から宮益坂を上り、青山通りへ。50m程先の横断歩道を渡り、薬局とコーヒー店の間を入りすぐ。 |
電話番号 | 03-5766-0114 |
会場ホームページ | http://www.imageforum.co.jp/theatre/ |
日程 | 2011年10月29日~2011年12月22日 |
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