Beyond the Border Series Vol.3 ダンス Plus—脱領域のクリエイション—
森川弘和×青柳拓次『Re:AAAA』

Beyond the Border Series とは…
異ジャンルの組合せによる新しい舞台の可能性を探る川崎市アートセンターのプロジェクト。
今回は、Vol.2 で反響を呼んだ森川弘和×青柳拓次『AAAA エーフォー』を再創作します。
小野寺修二/カンパニーデラシネラ、じゅんじゅんSCIENCEなどのプロジェクトに参加し注目を集めるダンサー・森川弘和と、LITTLE CREATURESやソロで活躍する音楽家・青柳拓次の初顔合せによる前作は、『シアターガイド』(2010年5月号)で「異ジャンルのコラボは数あれど、この組み合わせはベスト」と紹介されるなど、わずか2ステージにもかかわらず大きな反響を呼びました。
内包するエネルギーと、さらなる成長の可能性を秘めたこの作品は、2週間にわたる劇場での滞在制作を経て、『Re:AAAA リ・エーフォー』として進化します。
A4 サイズの紙と、とことん戯れる…
森川弘和は2009 年から今まで、“白いA4 コピー用紙”という一貫したモチーフを使った舞台作品に取り組んでいます。
森川と本作品で美術を担当する森本達郎が2009 年に京都で発表した『A 4 エーヨン』という30 分の小品がA4コピー用紙を用いた最初の試みでした。
森本が手がける舞台美術は、一見、フラットな面を持った白く硬質なオブジェが置かれただけのミニマルなデザイン。実際、それは紙を大量に積み重ねて形成されています。
シンプルでありながら、最小限の要素が幾重にも堆積し、美術作品としての美しさはもちろん、森川の身体が介入することにより、時間の経過とともに姿を変えます。
2010 年に川崎市アートセンターが、互いに独自な芸術性を持つ森川弘和と青柳拓次の組合せをBeyond the Border Series の第2 弾として企画。森川からの提案で『A4』を発展させる方向性が決定し、『AAAA』はフルスケール作品への拡大、さらに音楽家・青柳拓次とのボーダーレスな競演を果たしました。
一貫したモチーフに向き合い、そこから生まれる表現を探求し続ける。
“紙という素材のおもしろさと、それが身体に与える制約のおもしろさをもっと探ってみたい”という彼らの意欲により、作品はアレンジを繰り返します。
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2009 年『A 4 エーヨン』(@アトリエ劇研 ※森川ソロ)
2010 年『AAAA エーフォー』
2011 年『a 4 コモジエーヨン』(@しが県民芸術創造館 ※森川ソロ)
2011 年『Re:AAAA リ・エーフォー』
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新進気鋭のクリエイションメンバー
出演者とともに作品を手掛けるメンバーとして京都から、デザイナーの森本達郎、照明プランナーの筆谷亮也という気鋭の若手スタッフが前回に引き続き参加。前作で初めて創作を共にした4 人が再集結し、前回の経験と方法論をもとにダンス、音楽、美術、照明が互いに恊働し、さらに自由な創作を目指します。
出演の二人は『Re:AAAA』に向けての抱負を語っています。
森川:「青柳さんが作り出す音は、身体の動きだけでは到達しえない場所に連れて行ってくれる。今回はどんな音楽と出合えるのか、そしてそこからどう発展していけるのか、今からとても楽しみにしています。」
青柳:「あらかじめ余り考えず、稽古のなかで、偶発的に出てきたアイデアや発見に出会えることを楽しみにしています。」
森川と青柳による身体と音の可能性にどうぞご期待ください。
ダンス:
森川弘和 Hirokazu Morikawa
22歳で渡仏しマイムとサーカスを学ぶ。帰国後、京都を拠点に活動するMonochrome Circusのダンサーとして5年間活躍。2007年よりフリーとなる。自身の作品を発表する他、小野寺修二/カンパニーデラシネラ、じゅんじゅんSCIENCE、Ted Stofferらのプロジェクトに参加。好奇心と探究心をもってからだに向き合い、その可能性を楽しみ突き詰める。瞬発力と抜群のボディーバランスを生かした動き、ドライであり、かつ動物的な感覚をもつ彼のパフォーマンスは、出演する作品の中で高い評価を得ている。
twitter:hiro_morikawa
音楽・演奏:
青柳拓次 Takuji Aoyagi
アーティスト。LITTLE CREATURES、ソロユニットのKAMA AINA、青柳拓次名義で、国内外で音楽活動中。エッセイ、詩、絵本の原作など、言葉の世界での制作も多岐にわたる。2010年、全国で写真展『藍の花』を巡回。代表作に詩画集『ラジオ塔』、絵本『つきのなみだ』、映画『eatrip』(音楽担当)、アルバム『まわし飲み』『Night People』がある。10年12月にはLITTLE CREATURESの新作『LOVE TRIO』とベスト盤『Omega Hits!!!』、11年1月にはLITTLE CREATURESのカバー集『Re:TTLE CREATURES』を発表。
http://tone.jp/
美術:
森本達郎 Tatsuro Morimoto
茨城県出身。京都市在住。
2001年、夏目美和子氏とschatzkammerを結成し、主に構成・演出を担当。
『新たな動きを想起させるための制約』をコンセプトにダンサーへ舞台美術を提示し、モノと身体との関わりからパフォーマンス作品を作り出している。
照明:
筆谷亮也 Ryoya Fudetani
2008年よりパフォーミングアーツカンパニーdotsに参加。同年、パリのルーブル美術館でのアートフェアPARISPHOTOでは、『山口典子ケイタイガールマーチングプロジェクト』のディレクターとして参加する。また、多くの作品に照明を担当すると同時にクリエイションメンバーとして関わっている。
http://idolatry.name/
出演:森川弘和、青柳拓次
美術:森本達郎(schatzkammer)
照明:筆谷亮也
音響:宮崎淳子(サウンドウィーズ)
衣裳:大野雅代
舞台監督:小林裕二(オフステージ)
宣伝美術:永野ヒロコ(ZAWAME)
制作統括:小島寛大(ANJ)
制作:高橋マミ(ANJ)
主催・協賛・後援等
主催:川崎市アートセンター
後援:「しんゆり・芸術のまちづくり」フォーラム
企画・制作:NPO法人アートネットワーク・ジャパン
協力:TONE&CO.,LTD/schatzkammer/mille books
機材協賛:カラーキネティクス・ジャパン
川崎市アートセンター アルテリオ小劇場日程終了
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エリア | 神奈川県 |
住所 | 川崎市麻生区万福寺6-7-1 |
アクセス | 小田急線「新百合ヶ丘駅」北口下車徒歩3分 |
電話番号 | 044-955-0107 |
会場ホームページ | http://kawasaki-ac.jp/ |
日程 | 2011年6月24日~2011年6月26日 |
時間 | 6月24日(金)19:30 6月25日(土)17:00 6月26日(日)17:00 受付は開演の1時間前、開場は開演の30分前。 |
料金 | 一般 前売3,000円/当日3,500円 ユース 前売2,000円/当日2,500円(27歳以下) 高校生以下1,500円(要予約・アートセンターのみ取扱い) ※未就学のお子様の入場はご遠慮ください。 ※ユース、高校生以下は要証明書。 |
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