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『シルミド/SILMIDO』の
カン・ウソク監督最新作

父さん――、
あなたはこの村で何をしていたのですか？
何故死んだのですか？
謎めいた村を探るうちに、村人たちの清濁の二面性が不気味に浮き彫りに！
都市生活とは無縁の緑豊かな村に、ユ・ヘグク青年がやって来る。父が亡くなったという知らせで駆けつけたのだが、父と親しかったらしい村長も村人たちも、彼の出現に困惑を隠さない。幼い頃に別れた父とはいえ、死因すら不明では納得できず、ヘグクは村にしばらく滞在することに。小さな商店を開いている妙齢の女性ヨンジの家に下宿したヘグクは、村長たちばかりか、このヨンジも、この家も、いや、村全体が、秘密の闇を抱えていると察知する。だが、ヘグクがその正体を探り始めると、村人がひとりまたひとりと死んでいくことに！ 彼らが隠し通そうとしている秘密、その始まりは、30年前にさかのぼるのだった……。

韓国で340万人の大ヒット！
30年の歳月の中、欲望の果ての人間の哀しみを描く、極限のミステリー

原作は、2007年にウェブ連載された漫画作品。最終回までに3600万の閲覧数という空前の大ヒットを記録、大韓国民漫画大賞優秀賞を受賞した、いわば韓国の国民的漫画だ。この作品に惚れ込んだカン・ウソク監督は、『シルミド／SILMIDO』や『公共の敵』シリーズなど、オリジナル作品で大ヒットを放ってきた自らの原則を破り、映画化に挑んだ。
これまでは骨太なアクション映画を得意としてきた監督だが、本作では殺人や暴力などのシーンを直接的には見せず、目付きや体の動きや声のトーンだけで息がつまるほど張り詰めたサスペンスを作り上げた。罪と救済、カリスマ的指導者と洗脳、相互監視、盲目的服従、絶望──現在と30年前を行き来しながら炙り出されていく人間ドラマには、得体の知れない闇が底知れず広がっていき、加速する緊張感とともに観客を戦慄させていく！

韓国映画界随一のヒットメイカーのもとに実力派俳優たちが結集。
特異な連帯感で結ばれた男たちと一人の女の、絆と憎しみを、深くえぐり出す！

奇妙な集落の平和を乱すよそ者のユ・ヘグクを演じるのは、原作の漫画ファンたちの間でかねてよりキャストの第一候補に挙げられていたパク・ヘイル。ポン・ジュノ監督の傑作『殺人の追憶』の容疑者役でブレイクしてから７年、初の顔合わせになるカン・ウソク監督の指揮下で演技者としての成長をまざまざと見せつける。物語の鍵を握る村長に扮するのは、『シルミド／SILMIDO』『カン・チョルジュン 公共の敵１－１』でカン監督から全幅の信頼を得る演技達者チョン・ジェヨン。さらに、韓国映画界きっての個性派ユ・ヘジン（『公共の敵』シリーズ）や、鬼才ホン・サンス監督作品の常連俳優になったユ・ジュンサンなどの男性陣に加え、紅一点のユソン（『4人の食卓』『黒い家』）が、生活臭と色気を絶妙にブレンドしたミステリアスな女性を好演。彼女はカン・ウソク監督の次回作にもチョン・ジェヨンとともに出演が決まっている。
『シルミド／SILMIDO』で韓国映画界初の1千万人動員を果たしたヒットメイカー、カン・ウソク監督は、清濁が複雑に絡み合う人間心理の闇をえぐり出し、松本清張作品（『砂の器』『ゼロの焦点』）や横溝正史作品（『八つ墓村』『犬神家の一族』）に匹敵する傑作をものにしたのだ。

原題：苔 MOSS
監督：カン・ウソク
脚本：チョン・ジウク
原作：ユン・テホ
出演：チョン・ジェヨン、パク・ヘイル、ユ・ジュンサン、ユ・ヘジン、ユ・ソン、キム・サンホ、キム・ジュンベ、ホ・ジュノ　他
配給：CJエンタテインメント・ジャパン
2010年　韓国　上映時間：161分