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イエローキッド

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認知症の祖母と2人暮らし、ボクサーに憧れる田村が通うジムに、漫画家の服部が取材にやってくる。マンガ『イエローキッド』のヒーローのモデルは田村にしようと決めた服部。やがてマンガと現実の世界が交錯し始めて……。これまでの中短編で、ゆうばりファンタをはじめ国内外で高く評価されてきた真利子哲也監督が、芸大大学院の修了作品として、予算200万円、10日間で撮影した本作で長編デビュー! そんな低予算でこんなのを作っちゃうなんて末恐ろしい。印象に残る名場面がたくさんあるので、エンドロールが終わるまで決して席を立たないように。

By まる January 22, 2010

イベント概要

初日舞台挨拶が決定!
1月30日(土)12:00の回上映前
ゲスト:真利子哲也監督、他出演者

東京の片隅。祖母と二人暮らしのアパート。
何者にもなれない青年は いつしか、アメコミのヒーローを生きていた

1981年生まれのインディーズ映画の雄、真利子哲也。
「New Director/New Cinema」に選ばれ、ついにメジャー・デビュー!
全国独立系映画館主のネットワーク「シネマ・シンジケート」(映画館大賞なども実施)が、最も将来性を期待される新人監督の作品─「New Director/New Cinema 2010」として、『イエローキッド』を選んだ。独立館主たちの熱い支援を受けて、本作は彼らの劇場を中心に、順次全国で公開される。監督の真利子哲也はこれまでの短編映画によって、ゆうばりファンタスティック国際映画祭オフシアター部門2年連続グランプリ、オーバーハウゼン国際短編映画祭・映画祭賞、京都国際映画祭グランプリを含む18映画祭から招待され、15の賞を国内外で受賞したことから、20代にして一部から“インディーズの巨匠”と呼ばれるなど、すでに国内外から注目を浴びる存在だ。

バンクーバー映画祭2009でDragons & Tigers Award! さらにロッテルダム映画祭へ
久々の本格派新人の劇場長編デビューとなる本作は、わずか200万円の制作費と10日間の撮影期間で作られた東京藝術大学大学院の卒業制作で、メイン・スタッフも平均26才の同大学院生。卒業制作がいきなり海外の映画祭に招待され、しかも入賞するのは異例中の異例。引き続き2010年1月のロッテルダム映画祭にも招待を受けており、今後も世界各国から次々とオファーが届きそうだ。

ボクサーを目指す青年とマンガ家の描く世界がクロスする、パワフル・エンタテインメント!
マンガとボクシングという、一見両極端に位置するものを並列に描き切り、現実と虚構とを縦横無尽に駆け回る真利子哲也のパワフルで正確な演出力と冷徹な人間観察は、まだ28歳の若さで、本作が長編映画デビューというのが信じられないほどに、成熟した印象を与える。岡本喜八監督を敬愛するという、彼の映画を撮ることに対する気負いが、商業映画としての観客への意識と、映画作家としての表現の間を目指した結果である。

マンガ「イエローキッド」は100年前の“アメリカン・コミック”
劇中で服部の描くマンガの元ネタになったのは、ずばりその名も「イエローキッド」。このキャラクターは今から100年ほど前に、リチャード・フェルトン・アウトコ-ルという人物が生み出したもので、当初はカラー印刷時の黄色の発色を試す存在であった。しかし、このキャラクターが当時イエロー・ジャーナリズムと呼ばれた新聞に連載漫画として掲載されてから爆発的な人気を勝ち得、人気キャラクターとして市民権を得た、という経緯がある。服部のように、既存のキャラクターを使って、新たなストーリーを創造するというのは、いわゆるアメコミには従来からある方式で、同じことをこの日本でやってみる、というのが今回の企画の狙いのひとつでもあった。

映画新世代を牽引するキャストとスタッフ、そして音楽
ボクサーを目指す主人公田村には、今回が映画初主演で、『クローズZERO』で800人が参加したオーディションに勝ち抜き、デビューを飾った遠藤要。マンガ家服部には、岸田國士戯曲賞受賞作家・三浦大輔率いる人気劇団、ポツドールの舞台に数多く出演し、演劇・映像の両方で活躍を続ける岩瀬亮。元ボクシングチャンピオン三国には、『クローズZERO』『ドロップ』など、数多くの話題作に出演する名バイプレーヤー、波岡一喜。服部の元恋人麻奈役には、劇団毛皮族の看板女優であり、主演映画『美代子阿佐ヶ谷気分』での記憶も新しい、町田マリー。
音楽を担当したのはバンド、チャンチキトルネエドの一員として、国内外を問わず幅広く活躍する鈴木広志と大口俊輔。漫画制作を担当したのは大脇勇亮と川崎秀和、という多彩な顔ぶれが本昨品を一層熱くしている。


マンガ家の元カノへの屈折した愛が、
ボクサーを目指す孤独な青年を狂気へと走らせる?!
ボクサーを目指す青年田村は、東京の片隅で痴呆症の祖母を献身的に世話しながらも、金もなくやり場のない生活を送っている。タチの悪い先輩榎本にそそのかされ、当たり屋で金を稼いだりしている田村が通うジムに、ある日新進気鋭のマンガ家・服部が現われる。新作『イエローキッド』のキャラクターモデルにと、高校の同級生で元アマチュア世界チャンピオンの三国を取材するためだ。
榎本は田村をそそのかし、服部の財布を盗ませようとするが、田村は財布ではなく、マンガ原稿を盗んでしまう。服部に謝罪する田村。しかし服部は『イエローキッド』のファンだと言う田村に興味を持つ。こうして両者は急接近し、服部は田村を主役『イエローキッド』のキャラクターモデルにする。
しばらくして、服部は昔の恋人麻奈が三国と同棲し、彼の子供を妊娠していることを知り、彼に対する憎悪と嫉妬をたぎらせる。服部は三国をモデルにしたキャラクターを、当初のヒーローから悪役[ブラッディ・サン]へと設定を変えてしまう。
麻奈がモデルのヒロイン[マリ]を、[ブラッディ・サン]が誘拐、『イエローキッド』と対峙する、というストーリーでマンガを描く服部。その頃、榎本に祖母の年金を奪われたことを知り、彼を追って街に飛び出す田村。突発的に通行人の財布を奪い、さらに榎本がタクシー運転手から奪った金を横取りする。行き場のない怒りをぶつけるように、田村はビルの屋上から奪った札を大きな叫び声とともにばら撒く。
その事件の新聞記事を眼にした服部。「田村の行動は自分が描いたマンガと全く同じだ!」。もし田村が、自分のストーリー通りに行動しているなら、彼は[ブラッディ・サン]こと、三国を殺すかも知れない!服部の心に恐怖が走る!…。

監督:真利子哲也
出演:遠藤要、岩瀬亮、波岡一喜、町田マリー、でんでん
2009年/日本/106分/HD/1:1,85/ステレオ

製作:原尭志/撮影監督:青木穣/録音:金地宏晃/編集:平田竜馬/美術:保泉綾子/漫画制作:大脇勇亮+川崎秀和/音楽:鈴木広志、大口 俊輔
製作:東京藝術大学映像研究科
宣伝:メゾン

[ 映画 ドラマ 渋谷 ]
ユーロスペース1
日程終了
エリア 渋谷
住所 東京都渋谷区円山町1-5
アクセス JR「渋谷駅」ハチ公口より徒歩10分
電話番号 03-3461-0211
会場ホームページ http://www.eurospace.co.jp/
日程 2010年1月30日~2010年3月5日
料金 一般1700円/大学・専門学校生1400円/会員・シニア1200円/高校生800円/中学生以下500円

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