鴻池朋子:インタートラベラー 神話と遊ぶ人

鴻池朋子 過去最大規模の個展、ついに開催
本展は、現在国内外から高い注目を集めるアーティスト・鴻池朋子の初の包括的な個展です。神話を想起させる象徴的なモチーフがくり返し現われる作品は、鴻池の独特な表現世界を築き上げてきました。スケールの大きな新作とこれまでの代表作によって、展覧会を「地球の中心への旅」にした本展は、これまで垣間見えていた個別の物語が壮大な神話に結実していくさまを、皆様に実感していただく機会となることでしょう。
展覧会まるごと「地球の中心への旅」
ギャラリーの中に一歩足を踏み入れるとそこは既に地球の中。人間の心を地球というひとつの惑星としてとらえ、その深い闇の中へ旅をする物語の始まりです。観客は想像力の旅人(トラベラー)となって作品を鑑賞しながら、地球の中心を目指します。
本展は、1点の幅が6mを超える巨大な絵画4点からなる「物語シリーズ」の全4章(2004-06)をはじめ、アニメーションの映像作品《mimio-Odyssey》(05)と絵本『みみお』原画(01)、ドローイングの「オープンブック・シリーズ」(06)や《焚書 World of Wonder》(07)、彫刻《バージニア》(07)に子どもの脚《インタートラベラー》(09)、そして昨年発表された《隠れマウンテン ─ 襖絵》(08)といったこれまでの代表作はもちろんのこと、12面にも及ぶ新作の襖絵《シラ ─ 谷の者 野の者》(09)を初公開します。
展示は地球の中心に対する「深度」に従って章立てされます。各作品が地殻から地中、地核、地球の中心へと私たちを誘うにつれ、心理的な深度が増していきます。そして本展のクライマックスとなる「地球の中心」では、地球の回転と再生を司る新作のインスタレーション《Earth Baby》(09)に出会い、再び日常へと戻ります。
本展の経験を通して、作品を見ながら想像力を使って遊ぶだけで、私たちは誰もが日常から非日常への旅に出ることができるのです。
主人公は想像力豊かな「インタートラベラー」
現代を取りまく閉塞感に対するリアクションとして、鴻池はこうした想像力を駆使した「遊び」によって新たな神話を投げかけます。鴻池にとって「遊び」とは魂を呼びかえす技です。それは身体をしばる秩序からの解放であり、人間の肉体の奥底に眠っていた感覚を呼び覚ます術(アート)です。そしてこの旅の主人公は、豊かな想像力を持った「インタートラベラー」という観客ひとりひとりなのです。
*インタートラベラー/Inter-Traveller:異なる世界を相互に往還し、境界をまたぐ人を指す、作家による造語。
東京オペラシティアートギャラリー日程終了
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エリア | 初台・代々木上原・下北沢 |
住所 | 東京都新宿区西新宿3-20-2 [ 地図を表示 ] |
アクセス | 京王新線「初台駅」東口より徒歩2分 |
電話番号 | 03-5353-0756 |
会場ホームページ | http://www.operacity.jp/ag/ |
日程 | 2009年7月18日~2009年9月27日 |
時間 | 11:00 ─ 19:00(金・土は20:00まで/入館は閉館30分前まで) |
料金 | 一般1,000円(800円)、大学・高校生 800円(600円)、中学・小学生 600円 |
休館日 | 月曜日(祝日の場合は翌火曜日) |
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