名和晃平:L_B_S

この展覧会はCell(細胞・器)という概念を彫刻の方法論として展開した、3つのフェーズで構成される。
[LIQUID]
シリコーンオイルを発光させ、グリッド状に泡を発生させる。感覚やイメージが立ち現れるニュートラルな白い界面。絶え間なく続く刺激は、ある飽和点を超えると、見ている者に対し麻酔のように作用する。生成するCellは、リアルな「麻痺感」を伴う。
[BEADS]
インターネットを使って、彫刻のモチーフを収集する。検索システムにキーワードを入力すると、そのワードに引っかかった、予想を超える画像の数々が表示される。
こうして、購入したモチーフの表面を透明の球体で被覆することで、ものの存在を「光の殻」で置き換える。モチーフのテクスチャーや色は、無数のCellの中に取り込まれて解体され、イメージの要素の集まり、つまり「PixCell(映像の細胞)」という彫刻のフォーマットへと変換され、保存される。
[SCUM]
インターネットを介して取り寄せたものの、「PixCell」になり得なかったモチーフで構成される彫刻群、「Villus(柔毛の表皮)」。モチーフの周辺に気流を発生させ、空中で衝突混合させたポリウレタン樹脂を吹き付ける。すると、表皮に付着したCellが柔毛状に触手を伸ばし、膨張がはじまる。量感のない画像として扱われていたモチーフの輪郭やテクスチャーは失われて鈍磨し、徐々にうつろなボリュームを帯びていく。
※PixCell‥‥Pixel(画素)+Cell(細胞・器)
メゾンエルメス 8階 フォーラム日程終了
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エリア | 銀座・新橋・京橋 |
住所 | 東京都中央区銀座5-4-1 |
アクセス | 「銀座駅」B7出口より徒歩0分 |
電話番号 | 03-3569-3611 |
日程 | 2009年6月19日~2009年9月23日 |
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