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米田知子:終わりは始まり

イベント概要
(C) Tomoko Yoneda

静寂の風景、記憶のざわめき
代表作に新作を加え、気鋭の写真家の軌跡を紹介

米田知子は現在ロンドンを拠点に国際的な活躍をしている気鋭の写真家です。昨2007年には「第52回ヴェネチア ビエンナーレ」展に招待出品するなど、近年の活躍にはめざましいものがあります。本展は、初公開となる新作シリーズに「Scene」「Between Visible and Invisible」などの代表作を加え、制作活動の全体像を見渡すことができる個展となります。写真家としての米田知子の姿勢は、被写体の観察とその記録という写真メディアの特徴に忠実で、「Scene」(1998-)は、一見なにげない山野・海浜・市街地などの情景(=scene)を写したシリーズです。しかし、それらは歴史の一齣の舞台となった場所、国家・民族・社会の集団的記憶と結びつく地点(たとえば戦場)です。ただ、その意味が、わかるのは個々のタイトルを読んだときであって、写真の中の風景自体は「なにげない」ものでしかありません。それでもなお、そこは歴史的な時間や記憶が確実に刻み込まれた場所なのです。このような「見えないものを見る」視線といえるものこそ、米田知子の写真の特徴です。その視線に気づいたとき、鑑賞者は米田知子が悌二する静謐な風景が奇妙にざわめきはじめることを感じ、その作品の世界に引き込まれることでしょう。

米田知子 略歴
1965年兵庫県生まれ。1989年、イリノイ大学シカゴ校芸術学部写真学科卒業。1991年、ロイヤル カレッジ オブ アート(ロンドン)修士課程修了。現在ロンドン在住。横浜トリエンナーレ(2005)、ヴェネチア ビエンナーレ(2007)など、国内外で多数の展覧会に出品。日本の美術館での個展には「A Decade After 震災から10年」(芦屋市立美術博物館、2005)がある。

[ アート 現代美術 その他23区内 ]
原美術館
日程終了
エリア その他23区内
住所 東京都品川区北品川4-7-25
アクセス JR「品川駅」高輪口より徒歩15分
電話番号 03-3445-0651
会場ホームページ http://www.haramuseum.or.jp
日程 2008年9月12日~2008年11月30日
時間 11:00-17:00(水曜日は20:00まで)
入館は閉館時刻の30分前まで
料金 一般:1,000円/大高生:700円/小中生:500円
原美術館メンバーは無料
学期中の土曜日は小中高生の入館無料
20名以上の団体は1日100円引
休館日 月曜日(9月15日、10月13日、11月3日、11月24日は開館)
9月16日、10月14日、11月4日、11月25日
月曜日が祝日にあたる場合は開館し、翌日振替休館

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