中国現代美術の知られざる魅力
アヴァンギャルド・チャイナ――〈中国当代美術〉二十年――
1979年の星星画会や80年代の八五美術運動などに始まり、近年の美術市場の活況や国際展の興隆といった場で話題となっている作家まで、中国の現代美術史20年をたどる展覧会。作品や年表だけでなく映像資料の上映があるなど、時代背景とそれに応じた作家の動向がよく分かる丁寧な内容。馬六明(マ・リウミン)や張洹(ジャン・ホァン)のパフォーマンス映像をまとめて見ることができたり、孫原(スン・ユァン)と彭禹(ポン・ユウ)、楊振中(ヤン・ジェンジョン)、楊福東(ヤン・フードン)らの大きなインスタレーション作品があるのもうれしい。



油彩・カンヴァス
沖縄県立博物館・美術館蔵
近年の急激な経済発展に加え、8月に開催される北京オリンピックで話題沸騰の中国ですが、美術界においても今、中国の現代美術が世界中から注目を集めています。
1970年代末に改革開放政策が始まった中国では、美術の世界でも社会主義リアリズム絵画とは異なる表現が現れました。1979年には“星星画会”が展覧会を開催し、美術家の個性を前面に打ち出した自由な芸術活動に先鞭をつけます。
80年代半ば頃からは、中国全土で同時多発的にさまざまな前衛グループが結成され、“八五美術運動”と呼ばれる大きなうねりを形成しました。彼らは、西欧からの情報流入を背景に、中国が抱える社会的なテーマを、従来の絵画や彫刻のみならず、パフォーマンスやインスタレーションといった新しい手法で表現しました。蔡國強や黄永砅など、活動の拠点を海外に移す美術家がでてきたのもこの頃です。
90年代初めには“ポリティカル・ポップ”や“シニカル・リアリズム”といった一連の美術家が活動を始めて、中国現代美術の存在を国際的に知らしめすことになります。その後、過激なパフォーマンス・アートや映像作品などが続々と生まれ、現代美術は、2000年以降のグローバル化に連動し、美術市場の活況と国際展の隆盛と共に、中国の開放を象徴する文化のひとつとして認知されるようになりました。
本展は、中国に現代美術が登場した1980年代を出発点に、ここ20年間の流れをたどりつつ、すでに評価を確立した美術家たちから、今後活躍が期待される若手まで、特筆すべき美術家たちに焦点をあてて、その代表作を展覧するものです。
絵画や彫刻だけでなく、パフォーマンスや映像など、さまざまな表現を使って展開されてきた中国現代美術の知られざる魅力をご紹介します。
主催・協賛・後援等
主催:国立新美術館、国際交流基金
協力:パナソニック システムソリューションズ ジャパン株式会社
国立新美術館日程終了
企画展示室2E
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エリア | 六本木・麻布 |
住所 | 東京都港区六本木7-22-2 |
アクセス | 東京メトロ千代田線乃木坂駅6出口 東京メトロ日比谷線六本木駅4a出口から徒歩5分 都営地下鉄大江戸線六本木駅7出口から徒歩4分 |
電話番号 | 03-5777-8600 |
会場ホームページ | http://www.nact.jp/ |
日程 | 2008年8月20日~2008年10月20日 |
時間 | 10:00-18:00 金曜日10:00-20:00 (入館は閉館の30分前まで) |
料金 | 当日券 一般1,000円 大学生500円 |
休館日 | 毎週火曜日 ただし9月23日(火)は開館し、翌日24日(水)休館 |
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