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アネット・メサジェ:聖と俗の使者たち

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写真や雑誌類の記事、拾い集めたオブジェ、ぬいぐるみなど、日常のさまざまな素材を用いて創作活動を行うフランス人のアーティスト。最近では珍しくないアプローチではあるが、1970年代からこの手法をいち早く試み、確立してきたのは彼女であり、その貫禄を感じさせる大規模個展となっている。作品は「美しさ」と「醜さ」、「心地良さ」と「気味悪さ」など常に複数の可能性を同時に提示し、親しみやすくも安易な理解を拒むものが多い。そこには、物事の分かりやすいメッセージで溢れすぎた日常を別の側面から捉え、豊かに生きるためのヒントがあるような気がする。

By 橋本誠 August 29, 2008

イベント概要

「アネット・メサジェ:聖と俗の使者たち」展は、フランスを代表する女性アーティスト、アネット・メサジェを紹介する日本初の大規模な個展です。1970年代から絵、写真、記事、拾い集めたオブジェ、言葉、剥製、ぬいぐるみ、布、刺繍、糸、編み物など、日常のさまざまな素材用いて、創作活動を行ってきたメサジェ。彼女は聖と俗、ユーモアと恐怖、愛と悲しみ、女性と男性、動物と人間、子供と大人、生と死、表と裏など、人間の相反する複雑さを日常の視点から浮き彫りにします。 収集癖や身体への関心、ぬいぐるみや玩具との戯れ、言葉遊びなどから生まれる作品には、子供のような無邪気さと残酷さが共存し、私たちは、メサジェの紡ぎだす物語の世界からさまざまなメッセージを読み取ることができます。人間の負の感覚にも正面から向き合いつつ、そこに小さなユーモアを潜ませる独特のエスプリは、世代を超えて多くの人びとの心を捉え、魅了します。
チャーミングで幻想的、そして時に奇妙で不可思議なかたちで私たちの前へ現れる作品群。それらは人の心の奥深い部分へ何かを投げかけてくる「使者」といえます。

本展はパリ(ポンピドゥーセンター)をはじめ、フィンランド、韓国を巡回した国際展です。日本では森美術館のギャラリー空間を生かしたスケールの大きな展示をお楽しみいただけます。展示は2005年の第51回ヴェネチア・ビエンナーレで金の獅子賞を受賞した《カジノ》をはじめ、代表作《つながったり分かれたり》などを含む約30数点の作品によって構成されます。

プロフィール

1943年フランスに生まれる。国立装飾美術学校在学中の1965年、写真コンテストで受賞し、南ヨーロッパ、香港、日本、インド、イスラエル、米国等を訪問。1967年パリ装飾美術館でジャン・デュビュッフェのアール・ブリュットコレクションを見て衝撃をうける。1980から81年ニューヨーク滞在。
その後、パリ市立近代美術館、グルノーブル美術館、ニューヨーク近代美術館等、欧米の美術館で個展を開催。2002年ドクメンタにコンピュータ制御された作品を出品する。第51回ヴェネチア・ビエンナーレ(2005年)のフランス館代表作家として参加し、金の獅子賞を受賞。

[ アート 現代美術 六本木・麻布 ]
森美術館
日程終了
エリア 六本木・麻布
住所 東京都港区六本木6-10-1六本木ヒルズ森タワー 52-53F [ 地図を表示
アクセス 営団地下鉄日比谷線「六本木駅」よりコンコースにて直結。

都営地下鉄大江戸線「六本木駅」徒歩4分。

都営地下鉄大江戸線「麻布十番駅」徒歩4分。
電話番号 03-5777-8600
会場ホームページ http://www.mori.art.museum/
日程 2008年8月9日~2008年11月3日
時間 月・水〜日曜日10:00〜22:00 火曜日 10:00〜17:00
料金 一般1,500円/学生(高校・大学生)1,000円/子供(4歳以上−中学生)500円
休館日 会期中無休

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